贈与税の計算方法と特例

2020年9月17日

相続の基礎(3)

今回からは大田区の蒲田にあるシトラスベル税理士事務所より贈与税についての情報発信をさせていただきます。

贈与税の計算方法

贈与税は、その年の1月1日から12月31日までの問に贈与を受けた財産の価額の合計額が課税対象となります。財産の評価方法は相続税とおなじとなりますので下記を参照してみてください。

土地を財産評価してみよう
建物や株、様々な相続税の財産評価

本来の財産+みなし贈与財産-非諜税財産=課税価格

負担付贈与または個人間の対価を伴う取引により取得した不動産と上場株式については路線価等によらず贈与時の価額で評価します。

基礎控除(暦年課税制度)

贈与税の基礎控除は1人あたり1年につき110万円です。したがって、諜税価格が110万円以下であれば、原則として、贈与税の申告は必要ありません。

贈与税額の計算(暦年課税制度)

贈与税には暦年課税制度と相続時精算課税制度の2種類があります。まず贈与税の計算の基本である暦年課税制度についてこちらで解説をします。

平成25年度の税制改正により平成27年1月1日以降の贈与については20歳以上の人が父・母・祖父・祖母等の直系尊属から受けた特例贈与とそれ以外の一般贈与について、それぞれ贈与税の税率が異なることになりました。特例贈与における20歳以上かどうかの判定は贈与を受けた年の1月1日における年齢で行います。

民法改正により成人となる年齢が18歳に引下げられることにともない、令和4年4月1日以降は、特例贈与は18歳以上となります。暦年課税制度の贈与税額の計算式は次のようになります。

一般贈与、特例贈与についてそれぞれ下記の速算表の税率と控除額を適用させて計算します。
(課税価格-110万円)×税率-控除額=贈与税額

贈与税の配偶者控除

夫婦間で自宅の購入資金の贈与について、次の条件すべてを満たす場合には、基礎控除110万円とは別に2,000万円までの贈与税の配偶者控除の適用を受けることができます。

  • 婚姻期間が20年以上であること
  • 日本国内にある自宅の購入資金の贈与であること
  • 贈与の日の翌年の3月15日までにその自宅に住んでおり、その後も引き続き住み続ける予定であること
  • 今までに贈与税の配偶者控除の適用を受けたことがないこと
  • 贈与の日の翌年の2月1日から3月15日までの聞に、この特例を受けることを記載した贈与税申告書を税務署へ提出していること

住宅取得等資金の贈与税の非課税制度

平成27年1月1日から令和3年12月31日までの間に、20歳以上の人が、その父や母、祖父、祖母などの直系尊属から受ける自宅の購入資金や増改築資金の贈与について、次のすべての条件を満たす場合には、契約の締結時期に応じて、非課税の適用を受けることができます。またその自宅が省エネや耐震性が高い、バリアフリ-性が高いなど良質な住宅である場合には、非課税枠は500万円加算されます。

また、令和元年10月から消費税率が10%に引き上げられるため、引上げ前の駆込みを考慮して消費税率を10%で契約したものについては非課税限度額を大幅に引き上げています。この制度の適用を受けて贈与された金銭は相続開始前3年以内の贈与財産として相続税の課税価格に加算する必要はありません。この制度は、暦年課税制度の贈与だけでなく、相続時精算課税の場合にも適用することができます。

  • 贈与を受けた時に受贈者の住所が日本にあること
  • 受贈者が贈与を受けた年の1月1日において20歳以上であること
  • 受贈者の合計所得金額が2000万円以下であること
  • 贈与者は、受贈者の父・母・祖父・祖母などの直系尊属であること
  • 一定の自宅の購入・新築・増改築のための金銭贈与であること
  • 贈与の日の翌年3月15日までにその自宅に居住することまたは居住が確実であると見込まれること
  • 贈与の日の翌年の2月1日から3月15日までの聞にこの特例を受けることを記載した贈与税申告書を税務署へ提出していること
  • 平成26年分以前において、住宅取得等資金の贈与税の非課税の適用を受けていないこと

自宅建物に先行して取得する敷地についてもこの制度の適用を受けることができます。なお、贈与の日の翌年3月15日以後遅滞なくその自宅に居住する予定であったにもかかわらず、12月31日までにそのマイホームに居住しなかった場合には、この住宅非課税限度額は使えませんので、その際には修正申告が必要となります。

教育資金の一括贈与に係る贈与税の非課税制度

父母や祖父母等の扶養義務者から教育資金を必要なときにそのつど贈与されたものは贈与税の対象とはなりません。しかし教育資金をまとめて贈与された場合は贈与税の対象となります。そこで平成25年度の税制改正により、教育資金を一括して贈与されたとしても贈与税が非課税となる特例ができました。

平成25年4月1日から令和3年3月31日までの間に30歳未満の人が、父・母、祖父、祖母等の直系尊属から教育資金に充てるために一括贈与された金銭等については、一定の要件をすべて満たせば、1500万円まで贈与税は非課税とされます。ただ教育資金管理契約が終了したときに残っていた残金については、残金を贈与されたものとして贈与税の課税対象となります。教育資金管理契約は原則として受贈者が30歳に達したときや死亡したときに終了します。

令和元年7月1日以後は、受贈者が30歳に達した場合でもその時点において学校等に在学している場合や教育訓練給付金の支給対象となる教育訓練を受講している場合は終了しません。その場合は、その年中のいずれかの日において学校等に在学した日または教育訓練を受けた日があることを金融機関に届け出なかった年の12月31日か40歳に達する日のいずれか早いときに終了します。

平成31年4月1日以後に贈与者が死亡した場合で、受贈者がその贈与者からその死亡前3年以内に信託等により取得した信託受益権等にについて本特例の適用を受けたことがある時には、下記を除き贈与者の死亡の日における教育資金口座の残額を、その受贈者がその贈与者から相続または遺贈により取得したものとみなします。

  • 受贈者が23歳未満である場合
  • 受贈者が学校等に在学している場合
  • 受贈者が教育訓練給付金の支給対象となる教育訓練を受講している場合

ただし平成31年3月31日以前に贈与を受けた信託受益権等は含まれません。この特例の対象となる教育資金とは、学校等に対して直接支払う入学金・授業料・学用品の購入費等や学習塾やピアノ教室等に対して直接支払う金銭等です。この非課税制度の適用を受けるためには下記の条件を満たす必要があります。

  1. 贈与者は、受贈者の直系尊属であること
  2. 受贈者は、教育資金管理契約を締結する日において30歳未満であること
  3. 教育資金に充てるための信託受益権・金銭等であること
  4. 一括贈与が、贈与者と信託会社との聞の教育資金管理契約に基づいた信託受益権を贈与された場合、書面により贈与された金銭を教育資金管理契約に基づいて金融機関に預け入れた場合、教育資金管理契約に基づき書面により贈与された金銭等を使って証券会社等で有価証券を購入した場合のいずれかに該当すること
  5. 教育資金非課税申告書を、金融機関等を経由して税務署に提出すること
  6. 教育資金として支出したことを証する領収書等を金融機関等に提出すること
  7. 平成31年4月1日以後の贈与については、前年の受贈者の合計所得金額が1000万円以下であること

結婚・子育て資金の一括贈与に係る贈与税の非課税制度

平成27年度の税制改正により結婚・子育て資金を一括して贈与されたとしても贈与税が非課税となる特例ができました。平成27年4月1日から令和3年3月31日までの聞に20歳以上50歳未満の人が父・母・祖父・祖母等の直系尊属から結婚費用・子育て資金に充てるために一括贈与された金銭等については一定の要件をすべて満たせば、1000万円までは贈与税は非課税とされます。ただしその受贈者が50歳に達したときに残っていた残金については、50歳に達した時において残金を贈与されたものとして贈与税の対象となります。

この特例の対象となる結婚費用とは挙式費用・結婚披露宴費用・新居費用等であり子育て資金とは、不妊治療費・出産費用・幼稚園等の保育料等として支払う金銭等です。また、金融機関等との契約期間中にその贈与者が死亡した場合にはこの特例により贈与を受けた金銭等のうちその時点での残額については、その贈与者から相続等により取得したものとして相続税の対象となります。ただし相続税の対象になる場合でもその残額は相続税の2割加算の対象にはなりません。この特例の適用をうけるためには下記の条件を満たす必要があります。

  1. 贈与者は、受贈者の直系尊属であること
  2. 受贈者は、結婚・子育て資金管理契約を締結する日において20歳以上50歳未満であること
  3. 結婚・子育て資金に充てるための信託受益権・金銭等であること
  4. 一括贈与が、贈与者と信託会社との間の結婚・子育て資金管理契約に基づいた信託受益権を贈与された場合、書面により贈与された金銭を結婚・子育て資金管理契約に基づいて金融機関に預け入れた場合、結婚・子育て資金管理契約に基づき書面により贈与された金銭等を使って証券会社等で有価証券を購入した場合のいずれかに該当すること
  5. 結婚・子育て資金非課税申告書を、金融機関等を経由して税務署に提出すること
  6. 結婚・子育て資金として支出したことを証する領収書等を金融機関等に提出すること
  7. 平成31年4月1日以後の贈与については、前年の受贈者の合計所得金額が1000万円以下であること

贈与税の申告書を提出しなくてはならない人

贈与税の申告書を提出しなくてはならない人は次のいずれかに該当する個人であり、財産の取得者つまり「受贈者」です。

  1. その年の1月1日から12月31日までの間に贈与を受けた財産の価額の合計額が110万円を超える人
  2. 贈与税の配偶者控除の適用を受ける人
  3. 住宅取得等資金の贈与税の非課税制度の適用を受ける人
  4. 相続時精算課税制度の適用を受ける人

贈与税申告書の提出期限

贈与税申告書は贈与を受けた年の翌年2月1日から3月15日までの間に受贈者が自分の住所地の所轄税務署へ提出しなくてはなりません。

納税

贈与税申告書を提出した人は贈与を受けた年の翌年3月15日までに贈与税申告書に記入した贈与税額を金銭で納付しなくてはなりません。

納付は郵便局や銀行などの金融機関の窓口で行います。

申告についてe-taxを利用している場合にはインターネットを使って納付することもできます。

所得税にあるような金融機関の口座から税金を引き落としてくれる振替納税の制度は贈与税にはありません。

贈与税申告書を提出期限までに提出していてもこの納付を忘れてしまうと加算税や延滞税が課されることになるので注意してください。

延納

贈与税についても相続税と同じように納付期限までに金銭で一括納付することができない場合には延納を申請し許可を受ければ5年以内の分割払いとすることができます。なお贈与税には物納の制度はありません。延納期間は5年以内で年に1回贈与税の分割額と利子税を合わせて納付しなければいけません。

延納が認められるための条件

  1. 贈与税額が10万円を超えること
  2. 金銭で納付することが困難である理由があること
  3. 延納の適用を受けようとする贈与税額に相当する担保を提供すること。
    ただし延納の適用を受けようとする贈与税額が100万円以下で、延納期間が3年以下であるときは担保を提供する必要はありません。
  4. 贈与税申告書の提出期限までに延納申請書を税務署へ提出し許可を受けていること

利子税

延納によって贈与税を納付する場合には利息に相当する年6.6%の利子税を合わせて納付しなくてはなりません。利子税の割合は.年6.6%が原則ですが次の算式により計算した割合と比較して低い方を適用します。

6.6%×延納特例基準割合/7.3%

延納特例基準割合とは各分納期間の開始の日の属する年の前々年の10月から前年の9月までの各月における銀行の新規の短期貸出約定平均金利の合計を12で除して得た割合として各年の前年の12月15日までに財務大臣が告示する割合に年1%の割合を加算した割合です。

令和3年1月1日以後の期間に対応する延納特例基準割合は各分納期間の開始の日の属する年の前々年の9月から前年の8月までの各月における銀行の新規の短期貸出約定平均金利の合計を12で除した割合として各年の前年の11月30日までに財務大臣が告示する割合に年0.5%の割合を加算した割合になります。


今回は大田区の蒲田で営業をしているシトラスベル税理士事務所からについて解説をさせていただきました。
大田区の蒲田はとんかつで有名なお店がいくつかあり、なかでもとんかつ檍(あおき)というお店はとても美味しいです。
とんかつ檍はシトラスベル税理士事務所から道路向かいにあるお店でランチの時間は必ず行列ができます。

シトラスベル税理士事務所にお越しの際はぜひ試してみてはいかがでしょうか?