税務調査でキズレの指摘!

2020年12月3日

税務調査でキズレの指摘

今回は東京都大田区の蒲田にあるシトラスベル税理士事務所からキズレってなに?粉飾決算をしていて税務調査で判明してしまった場合は?社会保険にはいっていなかったのに税務調査で判明してしまった、この場合は税務調査官はどうするの?などの疑問を徹底解説いたします。

キズレってなに?

当期に計上されるべき売上や経費が翌期にずれこんで計上されることです。税務調査において最も多くの時間が割かれるのが売上にする調査です。脱税の手段として最も多いのが売上除外だからです。

また、売上計上時期のミスもかなり多いからです。税金を少しでも安くするため、経費の方は領収書類がきちんと保管されている場合が多いため、必然的に調査のメインは売上の方になります。

売上に関する調査で、誤りを指摘されることが最も多いのが「キズレ」にする問題です。3月決算の会社で商品の出荷やサービスの提供が3月中に完了していれば、請求書の発行が4月になった場合でも、この取引は3月の売上として計上しなければなりません。

締め日を15日や20日にしている場合は、16日あるいは21日から月末の売上を忘れずに計上しなければなりません。ミスが多く発生する箇所です。税法は会社の締め日は関係ありません。3月決算とすると3月15日で会社は請求書を起こしますが16日~31日に売上があれば会計上はそれを売上として計上しなければいけないルールとなっています。会社はその期間の売上は4月15日に請求書を起こすわけですので、売上がもれてしまうというわけです。

売上の「キズレ」が発覚した場合は、翌明の売上が当期の売上と認定されるわけですから、2期を通してみると税額は変わらないように思えます。ただし、修正申告が必要になること、延滞税や加算税が課税されることを考えると、適切に処理するにこしたことはありません。

またこの論点は会計の基礎的な知識でありものの初心者が一番わかりにくいところですので税務調査官はかならず調査します。権利が確定した日に売上や経費を計上するというルールであって、請求書の日付で売上や経費を計上するわけではありません。

具体的な調査の手順としては、まず会社の記帳の流れを聞いてきます。顧客に注文を受けてから、出荷、請求、集金までの一連の流れと、各段階においてどのような書類を作るかを聞いて、注文書控え、請求書控え、領収書控えなどの書類の提示を求めてきます。そしてこれらの書類(原始資料といいます)と会計事務所が作った売上元帳を突合して売上がもれなく計上されているかどうかチェックしていきます。

売上の件数が多くて時間が足りないときは大きい金額だけをチェックすることもありますし、建設業などで件数は少なくても一つ一つの金額が大きいときはすべての売上がチェク対象になります。

請求書の束などで通し番号に欠番があったりすると売上除外を疑われますから、書き損じたときは×印をつけて、とにかく廃棄しないことです。記入にはボールペンを使い、書き損じたときは修正液を使わず二重線で消して訂正してください。現金商売の場合は、なるべく毎日の売上を翌日預金しておくことをおすすめします。そうすると預金通帳が売上帳代わりになります。通帳に残した記録はきわめて証拠力が強いのです。

経費に関しては、翌期に計上すべき経費が当期の経費に混入していないかが問題になります。経費に関しては実際に商品を受領した日、サービスの提供を受けた日が当期か翌期かで判断します。ネットショップの出店料を6カ月分まとめて支払った場合などは金額も大きくなりますので、いつの分の支払いなのか決算時にチェックが必要です。

粉飾決算が税務調査で判明したとき

粉飾決算が税務調査で判明したとき

中小企業が粉飾決算をして赤字を黒字にしていた場合、税務調査で指摘されたことによって赤字となってしまったときは会社が修正したくない意向であれば赤字にはしなくてもよいこととなっています。また、税務署から銀行にも連絡はされません。

したがって、税務調査を受けたことで銀行に粉飾決算が発覚して貸しはがし等をされる、といった心配はありませんのでご安心ください。本来の原則からいえば修正をしなければいけませんが、税法のみで考えると税金が現実の利益より多く納められることとなるので修正をしなさいとは言われないケースのほうが多いでしょう。

しかし粉飾決算は企業会計原則違反であり本来認められないものですが、公認会計士の監査が入らない中小企業では、銀行から融資を受けるため、また建設業の場合は経営事項審査の評点を上げるためなどの動機から黒字を偽装することがあります。多少税金を払うことになっても融資を止められて倒産するよりはましという、苦肉の策です。

翌期の売上を前倒し計上する、在庫の数字をいじる、経費の一部を計上しないなどがよく使われる方法です。

国税通則法には「税務署長は、納税申告書の提出があった場合において、その納税申告書に記載された課税標準等又は税制等の計算が国税に関する法律の規定に従っていなかったとき、その他当該課税標準等又は税額等がその調査したところと異なるときは、その調査により、当該申告書に係る課税標準等又は税額等を更正すると規定されています。

しかし粉飾決算を更正して赤字決算に直すと、過大に納付された税金を還付することになり税収が不安定になる、粉飾決算を助長する等の問題が生じます。

そこでこのような粉飾決算を抑制するために、仮装経理に基づく過大申告については法人税法で特例を設けていて、会社が自ら修正の経理をした確定申告書を提出しなかった場合は、税務署長は減額の更正をしないことができるとされています。

したがって、会社が自主的に決算を修正しないかぎりは、税務署が職権で正しい決算(赤字決算)に直すことはないですし、銀行に連絡したりもしないというのが回答です。

銀行対策が不要になった等の理由で粉飾決算を自ら是正する(赤字に戻す)ときの経理処理の方法については、「損益計算書の特別損益の部に前期損益修正損等と計上して、修正した事実を明示すべきである」という判例が出ています。

この判例に従って前期損益修正損としたときの税務上の手続きとしては、①修正事業年度の損金とすることができないため、法人税の申告書上で加算調整が必要になります。そして、②過大に申告した税金の還付を受けるには、税務署長に減額更正をお願いする嘆願書を提出することになります。

嘆願書の法的性格については「嘆願書は納税者の課税庁に対する単なる要望ないしは陳情を述べた書面にすぎず、課税庁はその内容のとおりの減額更正をしたりあるいはそのための調査を行うべき義務を負うものでないことはもちろんそれに対する応答の義務もないとされている」ということですから、迅速な還付は期待できません。

社会保険に未加入なのですが税務調査で通報されるの?

会社が健康保険や厚生年金に未加入の場合、税務調査があれば、未加入の事実は税務署にはわかってしまいます。ただし、そのことについて税務署から社会保険事務所に連絡がいくということは基本的にはありません。税務調査官は税法どおりに経理処理がされているかどうかを確認するためにくるのであって、社会保険に加入しているかどうかを調べるのは社会保険事務所の仕事だからです。したがって、税務調査で未加入が発覚したため、過去にさかのぼって社会保険料を徴収されるという心配はありません。税務調査が入るという連絡を受けてから大あわてで社会保険に加入する必要はないということです。ただしもちろん違法ですのでそこのところはお忘れなく。

健康保険と厚生年金の2つを合わせて社会保険といいます。株式会社のような法人の場合は、労働者の人数にかかわらず、社長1人の会社であっても必ず加入しなければなりません。個人事業の場合も、一部の業種を除き、労働者が5人以上いる場合は必ず加入しなければなりません。ただし、加入義務があるにもかかわらず、社会保険に加入していない事業所の数は相当数にのぼるといわれています。

現実問題として経営状況が厳しく支払いができないため加入できないということが多いそうですが、すみやかに経営を安定させ、将来の保障のためにできるだけ早く社会保険に加入した方がよいと思います。社会保険料のうち会社負担分は損金に算入されますから、節税しながら将来に備えることができるのです。

社会保険料の未加入については以上のとおりですが、税務調査で税務以外の違法行為が発覚した場合、税務調査官はどういう行動をとるのでしょうか。たとえば、店の経営を任せていた店長が使い込みをしていて、それが税務調査を契機に発覚したような場合です。

この場合も店長の横領問題に関しては、税務調査官はまず介入してきません。税務調査の目的外だからです。しかしこれを事例としてしっかり管理をすれば横領を防げる等の指導をしていただけることが多いです。ただし、理論的には会社ではなく店長の横領金に対して所得税が課されるべきです。

所得税法基本通達によると「収入金額とすべき金額」または「総収入金額に算入すべき金額」は、その収入の基因となった行為が適法であるかどうかを問わないとされています。


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